自律神経失調症の運動療法

前回の記事では自律神経失調症の投薬治療について書きました。この記事では運動療法について説明します。

自律神経失調症の治療法には様々なものがありますがこの運動療法は極めて効果が高く、副作用もないものです。

自律神経失調症に苦しむ方には一番に取り入れてほしい方法です。

今回は運動の効果について書いていきます。

運動療法

運動療法とはその名の通り、運動による自律神経失調症の治療法です。運動にはウォーキングなどの有酸素運動、筋肉トレーニングなどの無酸素運動がありますが、自律神経失調症運動療法として一般的なのは前者の有酸素運動です。

有酸素運動が身体に良いことはよく知られています。皆さんもウォーキングが身体にいいと聞いたことはあると思います。

近年、有酸素運動は精神医学の分野でも注目されています。世界中にかなりの患者がいる鬱病では、運動は抗不安剤と同程度あるいはそれ以上の効果があるとアメリカの研究で発表されています。

大体30分〜1時間の有酸素運動は一回の抗不安剤投薬に匹敵すると言われます。

では、なぜこのようなことが起こるのでしょうか?それは有酸素運動が脳を変化させるからです。

脳というものは可塑性を持っています。可塑性とは何かというと、変化できる性質のことで、脳細胞は行動や思考によって柔軟に変化するのです。

ひと昔前までは脳細胞は死滅する一方で増えることはないと考えられていました。しかし、最近になり脳細胞は増えることがわかってきました。

有酸素運動には脳細胞を増やす働きがあります。特に海馬領域の増加は顕著であり、記憶力の向上、不安感の低減などの効果が期待できます。

これは脳の栄養因子であるBDNFという物質の分泌が促される結果だと考えられています。

私は教員免許を持っており、教育についての研究をよく目にするのですがアメリカでは「0時間目」という授業がある学校もあり、その時間は有酸素運動をさせています。これにより生徒の成績が格段に上がるということが実証されています。

つまり、一言で言うと運動は身体だけではなく脳にも極めて良いのです。当然、自律神経失調症の患者の治療法としても有効です。

次に無酸素運動についてです。

無酸素運動は先に述べた通り、筋肉トレーニングのような運動のことを指します。実は自律神経失調症の患者には無酸素運動も必要なのです。

私は整体の資格を持っていますが、整体の視点から見ても自律神経は筋肉と深い関係があり、筋力が落ちたり、筋肉の質が悪くなると悪影響を受けます。また、基本的に有酸素運動では筋肉はつきません。

「腹筋をすれば鬱病は治る」という学者もいるほど筋肉は私たちの精神状態と密接に関わりを持っているのです。

ただ、自律神経失調症の患者は無酸素運動をするほどの気力がないと思います。なので、ウォーキングなどの有酸素運動から始めて余裕が出てきたら無酸素運動もするという方向性で良いと思います。


<まとめ>

有酸素運動は脳に良い

・運動は不安感を低減し、新しい脳細胞をつくる

・筋肉は自律神経と関わりが深いため無酸素運動も必要

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